日記

ニュー·センチメンタリティの記録

2023/12/10 #努めて ダイアローグ+新曲初披露ワンマン「フレンドファンファーレ」群馬公演〜キイテカラミル〜についての随想

・永遠とは努めるということである。

 

 

 

・本日はダイアローグ+新曲初披露公演キイテカラミルの群馬公演に参加した。会場は群馬音楽センター。新宿文化センターの上位互換ということか?

 

 

 

・高崎を降りて「クリスマスがないと世界が終わる」という旨の演説をしているおじさんの横の横断歩道を渡り、会場に着く。エントラスの意匠が美しい。


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・中に入ると階層の違いはなく、大阪国際交流センターの方が近い。席につくとミテカラキクであったのと同じステージセット「IALOGUE+」が見えた。

Dが見えないのである。上手のマニピュレーター篠崎さんは見える。

これはいい席なんだろうか?

 

 

・待っていると、周りに「結構踊られますか?」と訊いている人がいて緊張する。事前に知っておけば別に踊っても良いらしい。

 

 

・ライブが始まる。1曲目は花咲く僕らのアンサーを。今回はまるっと始まりではないと発見する。

 

2曲目はデネブとスピカ。いきなりトップギアで来たと感じた。といいつつ、実は毎回新鮮に驚いていて学習しない。

 

3曲目はやばきゅんシューベルト。そう。これがこの前半に来ることにも毎回ぶち上がりしている。

 

この辺で「ヨコカラミル」の良さに気づいた。フォーメーション、視線の奥行き、躍動感があるのである。フェスの最前で感じたような激しさに似たものがあった。

 

4曲目のパジャマdeパーティーに入る前の緒方さんの動きを追うメンバーの目線もそうである。

 

5曲目はめっちゃオンリーユー。かわいい曲ゾーンである。円形の動きがよく見えた。ここらでペンライトの電池が切れて素手になる。

 

 

6曲目に入る前に暗転して、間を取っていた。水分補給している姿を見ることもあまりないと思っていると、静かなピアノが入ってきて、透明できれいが始まった。正面で見るより横から見た方がいい曲だと思った。これも集まって離れて、という踊りがきれいで、歌詞の「どうしようもないくらい好きになってね/大丈夫僕らがさせるから」のギュッとする仕草に心を打たれる。

 

息を吸ってかすかでたしか。この7曲目への入り方美しい。繋ぎ方の中で1番「芸術点」が高かった。ちゃんと吸ってるの久しぶりに聴けたのでは。各々のソロパートもよく宮原さんの桜が踊って〜♪も乗りこなしているように感じた。これも横から見ることによりメンバー同士が目線を合わせる様子が見える。

 

8曲目は守屋イマジュンから始まる。食ったり貯めたり、心地よい。この曲はドラムの激しさも実はお気に入りである。

 

 

9曲目は来世なんて待ってらんない。これも新鮮に驚いた。さいたまもこんな感じの位置だったか。この曲は今回のライブの1つの柱のように思う。もちろん新曲だからでもあるが、サビなどにある波のような踊りの迫力がすごかった。今回特に思ったのは、横から見たおかげである。後ろから前に向かって腕を回しながら出てくることに気づいた。君となら全部たのしいやで君とわたしを指さしたりしている。後ろでキラキラとした幕が降りて来たのもこの曲だったか。

 

間髪入れずにガガピーガガへ。10曲目ではキラキラから打って変わって真っ赤になって始まった。ポップだけれど歪みがすごいのでロックでもある。敬礼の奥行きを感じられるのがこの席。

 

11曲目はミテカラキクから導入された特殊イントロにゃんぼりーdeモッフィー。双眼鏡もにゃーも素手なのでやりやすい。

 

コーラスで始まるフレンドファンファーレが12曲目。やはり知っていると見方も違う。ここでこの人が歌って、という心構えが自然とできていた。稗田守屋フェイクもあり、曲が育っている。

 

13曲目のまるっとジブン時代。手拍子あったわ。拍子も展開も難解だ。ドラムをコピーしたらわかったので難しい曲は何かの楽器でさらってみるとよい。まるっと食べるフリが印象的。

 

14曲目。曲多いな。ここで前回トリのD+ has comeである。すごすぎて笑っちゃう曲の1つ。踊ってて歌ってないときでもメンバーそれぞれゾーンに入ってる感じがある。

 

繋いでドラマティックピース。15曲目にしてまた熱が上がりつづけるゾーン。声出しのプリミティブな気持ちよさがある。

 

そして繋いで大冒険をよろしくが16曲目である。歌いまわしに遊びを入れるメンバーが増えてきた。後半に昔からの曲が入ってくると終わりが近い感じがする。

 

「新曲初披露」を強調した守屋さんのMCにもしかして…?と鳥肌が立った。ガチ未発表の新曲が来るのではないかと。そして予想可能回避不可能な新曲「これは訓練ではない」が17曲目に披露された。速い曲でハーフになってドロップして。林直大曲であった。来年のどこかで聴けるらしい。タイバンワンマンを思い出した。あのとき見たデネブとスピカは忘れられない。今回の「これは訓練ではない」も忘れられないのだろうと思う。

 

 

深く礼をしてハケていき、本編が終わる。アンコールをしているときにステージ上に楽譜をめくったりスティックを拾ったりしているとスタッフが見えるのが横からの席。

 

メンバーが登場して着席の促しがあり珍しい。新曲の紹介が終わると宮原さんからのMCが始まった。

「わたしは永遠なんてないと思う」

今年1年、目に見えることも見えないこともたくさんのことがあった。この5年で世界情勢も大きく変わった。新体制への不安という具体的な言及も。ただ、それに対して自分は安心できるし信頼しているということを明言している。ライブに来ない人についても話していた。そしてそのような選択も良い、と表明する。この表明ができるチームであり空間なんだなと思った。絶対来い!と扇動しないことができるように作り上げられた現在は貴いように思う。ただ、目の前の、万障繰り合わせて来ることを選んだ人のためにやっているとも続ける。

「永遠はあるのかもしれない」

作り上げられたライブは記憶や思い出になって残っていくのかもしれない。そんな「永遠」ならあるのかもしれない。

そのために活動していくから新年のパシフィコ横浜も楽しみにして欲しいと言って、次の曲が始まった。(全部ニュアンス)

 

人生イージー?2023である。「永遠なんてない」が頭をリフレインしていて、いつもよりBPMが下がって聴こえたのは不思議な体験であった。

 

というのも「辞めるじゃん」と思ってしまったから。「永遠なんてなくて、私は辞めます」や「永遠なんてなくて、グループは来年で終わります」を想像して体が冷え切ってしまった。杞憂なのに。配信の終わり、番組の終わりが続いて達観していたつもりだったが、「宮原颯希の卒業」や「ダイアローグ+の終わり」というものに意外と大きく心を動かされた。想像でも、である。先送りにしていた未来がすべてを追い抜いて眼の前に現れたとき、とりあえず体の芯から冷えるということに気づいた。

 

なめらかにうしみつあっパレイドが始まる。体が温まってきた。コールは間がないしサビは速盆踊りだから。やっと持ち直した、がバンドのキメで全員跳び始めたので終わりであることに気づいた。あっぱれが大トリになる未来がここにあった。この曲もフェスを中心に大きくなったな、と夏の野外と共に思い出す。

 

 

 

・いいところで終わってしまった。早く次のライブに行きたい。

 

 

・こうやって曖昧な記憶を掘り起こして感想を書くのも、全部忘れてしまう前に必死に書くのも、結局こぼれ落ちる風景が多くて、嫌である。

でも、書いておくことで「永遠」にできるのだろうか?すべてが終わって、すべてを忘れてしまっても、この文章でまた接続できるのかもしれない。「永遠」は努めることで存在する。「永遠はあるのかもしれない」ってそういう解釈をしてもOKですか??

 

 

・ということで懲りずに「永遠」を作らせていただきました。これからも努めさせていただきます。1年間楽しかった。来年のパシフィコ横浜も楽しみにしています。さようなら。

 

 

・トイレに入ると缶ビール2缶とさけるチーズの袋が落ちていた。楽しく永遠を作っているなと思ったが、さけるチーズの中身も横にあった。永遠の作成に失敗。