日記

ニュー·センチメンタリティの記録

2023/08/04 #正気・雲散霧消

はてな記法とかMarkdownとかから逃げて生きてきた。「#」の数で大きさを変えられるのよい

 

銀色夏生の「悲しがる君の瞳」を読み始めた。
「私たち二人の関係が 私たち二人にしかわからない理由で ずっと続いていきますように」
「僕たち二人の関係は 僕たち二人にしかわからない理由で いつか終わっていくだろう」

 

・今週の呪術アニメは崎山蒼志の燈が一層響く回だった。何を信じるのか選んだ。全然正しい帰結だとは思えないが当然の結末ではある。仲間がいない、孤独である、話し相手がいない、一人で考え続けると、こうなるのだ。
話しかけかけられによってしか正気は保てないのだろう。

youtu.be

 

・ボカコレは才能があふれており楽しい。digというよりオススメをちょびっと見ただけではあるが。映像の虚実入り混じる感じは原風景として日本橋高架下R計画を思い出すし、曲はキャッチ―だと思った瞬間に雲散霧消する。BPMもつかめない。

www.nicovideo.jp

 

クレしんの映画を観る。3Dであるため最初からカメラが上下左右に躍動しており、スパイダーバースかと思った。ストーリーもかなり俺のためだなという展開であった。

 

 

 

 

少し内容に触れる。
呪術でも触れたが、周囲の人間を環境を、そして自分を信じることができなくなったとき、人はいともたやすく正気を失ってしまう。鍵っ子、いじめ、離婚、応援していたアイドルの結婚。孤独である。でも、しんちゃんはずっと傍にいて仲間としているから孤独ではないんだということを物語で示したのが今回の映画だったように思う。「やればできる」というメッセージもあったが、それは孤独でなければ自ずとそうなるだろう。体内に取り込まれて幼少期の少年のミノルとしんちゃんは「仲間」で、共にテレビを見て玉入れをしていじめっことも喧嘩する。ずっとしんちゃんは子供で、ミノルだけが大人になっていくのは、虚実の冷徹な対比だ。でも、「話しかけかけられ」はなくても、空想を信じることができれば意外と正気は、というか人生は何とかなるのかもしれない。クレしんを観た幼児らで、信じがたい現実に直面した時に、この映画のように空想に心を支えられて立ち上がることができるやつがいるとしたら、お前は凄いぜ。