日記

ニュー·センチメンタリティの記録

2023/06/02 #別の角度で見る

・今回はコントもそれ以外も本当にすごいです。同じシーンでもこうやって良くなっていくんだ。2回聴けます。立っていく単語、増える「昔ちょっと」の加速度……角度がいっぱいある。

www.nhk.or.jp

 

・セリフの角度が変わっていく面白さは、うそほんでも体験できる。傘を借りるのか貸すのか。

宮原颯希 木野日菜「うそ!ほんと?かわいい!?」 | インターネットラジオステーション<音泉>

 

・このコラムもすごい。番組を観たくなる。

www.mbs.jp

 自分にとってのスーパースターを推すことが、スターの人間性を知ることにも繋がっていて、スターの中の苦悩を実は一番理解しているのは、本来そういう姿を一番隠さなければいけないとされているファンなのではないだろうか。辛いこと、悲しいことを隠して人々に希望を与える職業なのかもしれないが、なにがあっても応援すると決めたファンの目は、あんまりごまかせないのかもしれない。

 

・「怪物」すごかった。内容に触れざるを得ない。現在、それで問題になっているし。全てのキャラクターに「怪物」を探しながら観てしまうけど、物語が進むと全ての見方がひっくり返されていく。「怪物」であり、普通でもある。そして、台風が全てを洗い流し、ひたすらに晴れ渡った世界だった。何かが解決して、誰かが救われたのでもなく、とにかく、目が眩む。

 同じセリフが違うように聞こえて、同じシーンが違った様相になっていくように作られた会話、カメラカット、音楽、演技、などなどすごかったです。坂元裕二脚本ってやっぱり超緻密なんだ。同じセリフなのにやばすぎ。坂本龍一のaquaが流れてきた時、納得感があった。いい曲がいいところで流れる。

 個人的にコンテクストを想像して見てしまうということに自覚せざるを得ない映画でもあった。悪く見えるから悪いし、共感したくなるから共感する。でも、それは自分の角度からであって、「怪物」は、普段は「人間」であるみたいだ。そして、忘れてると思うけど自分も「怪物」だからね。悪夢だと思ってた数々の行為は、実際に行っているだろうし、覚えていないだろうけどひどく傷つけてきたんだ。

 そんな「怪物」たちの暮らしている世界が怖いくらい眩しいのは、どういうことなのか。鳴き声に似たトロンボーンが聞こえてくるたびに思い出すだろう。